研究内容
自分の実験結果を信じ、真理に近づく!
虚血改善過程におけるプロスタグランジンの役割
プロスタグランジン(PGs)は血管新生に重要な役割を担っております。虚血筋肉組織にマクロファージ、制御性T細胞(Treg)などの様々な細胞が浸潤します。現在、マウスで下肢虚血モデルを作成し、虚血改善過程におけるPGsの役割を検討しております。
呼吸器疾患におけるVEGFR1-TKシグナルの役割
代表的な血管新生促進因子の一つであるVascular Endothelial Growth Factor(VEGF)は肺組織に豊富に存在しています。呼吸器疾患の病態の進展にVEGF及びその受容体(VEGFR1,VEGFR2)の発現が関与しています。現在、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)モデルや肺気腫モデルを作成しこれらの病態進展におけるVEGF受容体特にVEGFR1に重点を置き検討しています。
急性肝障害の修復機構の解析
急性炎はウイルス、アルコール、脂肪肝、薬剤、自己免疫などが原因で起こる。重症化すると肝不全に陥り重篤となる。現在、様々な遺伝子欠損マウスで様々な薬剤を用いて肝障害モデルを作成し、肝臓組織の障害の発生機序及び修復機構について検討している。
腎障害における腎の線維形成メカニズムの解析
慢性腎臓病(CKD)の組織障害の指標として線維化は確立しているが、線維化を標的とした治療が腎臓の機能回復に寄与するか否かについて明らかな見解が得られていないのが現状である。この問題を解決するために、様々な遺伝子欠損マウスで片側尿管結紮(unilateral ureteral obstruction; UUO)を作成し、尿細管障害と腎間質における炎症及び線維化の程度について検討している。