テレワーク導入企業のメンタルヘルス対策 テレワークによる課題と好事例

テレワーク導入企業のメンタルヘルス対策

テレワークによる課題と好事例

日頃の職場環境改善活動が積極的な感染対策につながった例

キーワード/職場環境改善、感染症対策 業種/製造業 規模/70名

毎年、ストレスチェック後の集団分析の結果をもとに職場環境改善活動を行っていた。

今回、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が広がると従業員から職場での感染対策について不安の声があがった。

この会社は、従業員規模がそれほど多くなく、テレワークを進める体力がなかったため、緊急事態宣言下でも、出勤率を下げならも、多くの従業員が出勤を継続した。

そのため、社長は、出勤を前提とした感染症対策の提案を従業員に依頼した。

例年、ストレスチェック後の職場環境改善活動として、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルに基づいて活動を行っていたので、今回の職場内での感染症対策についても従業員の不安軽減の活動としてメンタルヘルス対策と位置付けて行った。

話し合いであがった対策について優先順位をつけて順次対策を行っていた。

従業員のニーズベースに感染対策を行うことができたため、比較的コストをかけずに、従業員が満足して、安心して勤務できる対策をとることことができ、不安の軽減につながった。対策を取り始めた頃に、従業員から濃厚接触者が出て、社内が動揺することがあったが、対策が行われて以降は、そのようなこともなかった。

また、感染対策について従業員間で話し合いを行ったことで、感染対策に対する従業員の理解も進み、手指衛生、マスクの着用などの個人の予防行動もより徹底することができたように感じている。

産業保健職は、一連の経過の中で、担当者とコミュニケーションをとり、あがってきた対策について専門家の立場からアドバイスをした。