テレワーク導入企業のメンタルヘルス対策 テレワークによる課題と好事例

テレワーク導入企業のメンタルヘルス対策

テレワークによる課題と好事例

在宅勤務により家族との関係が悪化した例

キーワード/家族、トラブル 業種/サービス業 規模/980名

新型コロナウイルス感染症の流行により、この会社でも在宅勤務が取り入れられ、緊急事態宣言中はほぼフルタイムで在宅勤務となった。

もともと、休職歴があったAさんには、定期的に面談をしてフォローをしていた。

面談はオンラインで行ったが、安定しているようであった。

ある日、Aさんの妻から会社の産業保健職に電話があった。

Aさんの妻はもともとこの会社に勤務しており、産業保健職とも知り合いであった。

その内容は、Aさんが怒りっぽくなって困るというものであった。

些細なことでけんかが絶えず、Aさんがものに当たって、皿が割られることもよくあるとのことであった。

先日、ついに手を挙げられそうになったため、恐くなって対応に苦慮して産業保健職に相談があった。

産業保健職とAさんの面談ではそのような話は全く出ていなかった。

その後、会社からは、緊急事態宣言が解除された後も、当分の間は現在の体制を続けるとのアナウンスがあった。

妻から、再び産業保健職に連絡があり、しばらくは妻の実家に戻ることにしたとのことであった。

そのあとのAさんとの面談では、妻が実家に戻ってしまって生活が不安定になっているとのことであった。

産業保健職は、本人の同意を得た上で、本人のメンタルヘルスの状況を上司と相談して、出勤頻度を引き上げてもらうことにした。

その結果、Aさんは産業保健職との面談や上司との面談を行うなどして徐々にメンタルヘルスが安定していった。