テレワーク導入企業のメンタルヘルス対策 テレワークによる課題と好事例

テレワーク導入企業のメンタルヘルス対策

テレワークによる課題と好事例

当研究の概要の説明

1970年代のオイルショック時に、通勤を減らして資源を使わないようにするため米国で広がったテレワークは、自由度の増加、ワークライフバランスの向上、生産性の向上といった労働者のメンタルヘルスに好ましい影響があるとする一方、プロフェッショナル・サポートの低下や依存を含む保健行動の悪化をもたらされるとの報告があります。
また、仕事と家庭の境界があいまいとなり、休息時間が不足することや残業時間の増加傾向も観察されています。

今般、新型コロナウイルス感染症の流行で、企業も労働者も準備不足のまま、多くの事業場でテレワークが導入され、多くの課題が表出しています。
テレワークは、感染症の終息に至るまで、さらなる実施や継続を余儀なくされる可能性があるとともに、企業によっては、オフィス賃貸料等の経費削減の観点もあって、永続的に取り入れる動きもみられています。
このような新しい働き方に対して、メンタルヘルスのリスク要因を同定し、ストレス対策を講じておく意義は大きいと思われます。

本研究では、テレワークに対応したメンタルヘルス対策について、企業および労働者へのアンケート調査・分析等を通して、業種・職種等別にストレス増加・減少傾向を分析・分類し、ストレス増加群に対して効果が期待できる、好事例集の作成を行いました。
新型コロナウイルス感染症でテレワークが開始され、成功裏に導入している企業で行われている試みを収集し、ストレス・メンタルヘルス対策の観点から整理した好事例集です。
テレワーク導入にあたって、各事業場で参考にしていただければ幸いです。