研究情報

新たな制御性T細胞の働きを明らかにしました。

近年、飲食の欧米化や高齢化により虚血性心疾患や末梢動脈疾患の患者が増加しています。これらの疾患に対し現在、経皮的動脈形成術やバイパス術などが確立されていますが、中には治療困難例があり、有効性の高い治療方法の開発が望まれています。

我々は下肢虚血モデルを用いてmPGES-1/PGE2-EP4受容体シグナルが虚血領域に制御性T細胞(Tregs)を集積し、その集積したTregsのEP4受容体を介しTGF-bが発現し虚血改善を促進することを明らかにしました(Cardiovasc Res. 2023 May 22;119(5):1218-1233. doi: 10.1093/cvr/cvac137.)。

今回の実験結果より、選択的EP4アゴニスト及びTregsの細胞治療が虚血性心疾患及び閉塞性動脈硬化症に対する新たな治療オプションとしての可能性に期待が持てます。

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