北里大学医学部薬理学
大学院医療系研究科分子薬理学
Department of Pharmacology, Kitasato University School of Medicine
Department of Molecular Pharmacology, Graduate School of Medical Science Kitasato University

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更新日 2017-05-26 | 作成日 2010-01-14

力を入れている分野

 私どもは、これまで一貫して「オータコイド」と称される一連の生体内活性物質の役割を解析してきた。神経伝達物質とホルモンのちょうど中間的な性質を ①脂質メディエーター、特にアラキドン酸代謝物と ②ブラジキニン、アンギオテンシン、神経ペプチドのようなペプチドメディエーターを研究対象にし、多彩な生体内機能、病態時の役割を明らかにしてきた。基本的スタンスとして、生体内で機能を発揮する分子群の測定を行い、それらが意味ある濃度や発現量に達しているか、時間経過を踏まえたしっかりとした機能評価を行ってきた。基礎研究の成果は、臨床医学にフィードバックされるべきであり、最終的には疾患に悩む患者が恩恵を得なければ意味がないという信念のもと、病態解析に立脚した創薬のシーズを提供することを心掛けてきた。既に成果の一部は、商品化したもの、国際特許を取得したものがあり、今後も社会への還元に腐心している。

 今まで私どもは、病態としては腫瘍、炎症モデルを研究し、血栓の出来方も調べてきた。生きた動物を用いて、顕微鏡下で血栓形成や白血球の血管外遊走を時間を追ってみてきた。その他、高血圧発症機序、プロスタグランジン生成酵素の働き、胃潰瘍形成、胃/肝小循環、鼻アレルギー、気管支喘息、エンドトキシン・ショック、膵炎、がん性疼痛など、研究スタッフに加え、臨床からの大学院生および研究者と共に研究を続けている。

 現在特に興味をもって進めいているテーマの1つは誘導型のプロスタグランジン合成酵素群とプロスタグランジン受容体の生体内役割の解明であるが、これらは急性炎症以外にも、慢性炎症巣や腫瘍間質組織などに広く誘導され、血管新生をはじめとする様々な役割を担っている。また、我々はブラジキニン産生不能な突然変異ラットを維持しているので、もう1つの研究はこのラットを用いて腎臓のカリクレインーキニン系の高血圧発症における役割を明らかにしてきた。こうした日本独特の研究が進むことを私どもは目指している。

若い人と時間を共有する

 北里大学医学部は創設当時から講座制を全廃し、基礎と臨床の研究者が同じ研究棟で研究を展開してきた。大学院教育についてもその伝統は強く、多くの臨床科の方と研究を協力して進めてきた。研究を進める上で、必要なものに研究費、研究施設があるが、それにもまして重要なのが、研究者の育成である。これまで多くの若い研究者にとって、薬理学は、薬物の名前が沢山でてくる厄介な分野と受け止められることが多かったかも知れない。しかし、臨床医で薬物を治療に用いないものはいない。

 全ゲノムの解析が終了したが、ゲノム上で同定された分子の個体での機能、とくに病気、病態での意義を明らかにすることには、まだ十分成功しているとは言えず、個々の研究者の努力に依存している。生体での活性物質の解析、薬物の作用解析は、もともと薬理学者が得意としてきた分野である。コンビナントリアルケミストリーを用いた最適化により、ある分子に特異的に働く化合物を目指すことがそれほど難しくなくなってきている。薬理学は、機能解析に立脚した疾患治療に最も近い分野であることを、若い研究者に強調したい。多くの若い研究者に薬理学の面白さ、重要性を「布教」することが使命であると考えている。

 薬理学独自の院生の他に多くの臨床科の院生と実験を共有することができた。このスタンスを今後も変えることは無い。ぜひ多くの若い人に我々の研究グループに参加してほしい。

大学院生募集

 国立大学も法人化などにより、社会の流動性に対応することに腐心している。私学、国立の間の差がなくなり、流動性が高まっているこの時代に、バイオ関連の領域に特化した北里大学が、日本および世界の生命科学研究の重要拠点となることを目指し、海外の模倣でない独自の研究を展開していくことが肝要と考える。北里大学医学部ではハイテクリサーチ整備事業の助成を受け、遺伝子高次機能解析センターを開設した。我々の単位ではその中で10種以上の遺伝子改変マウスを保持して解析に使っている。ぜひ、我々の研究グループに参画し、面白さを共有してほしい。こつこつと実験をしてくれる院生を募集している。

 大学院は医学部以外の4年制の学部を出たものが入学する修士課程と医学部の卒業生が入学する博士課程があり、学位取得後、臨床に戻ったり製薬企業等に就職したりしている。社会人枠もあり、現在、製薬企業で仕事をしながら、博士課程で学位取得を目指している院生もいる。当方の大学院では、単位取得のための講義は多くの場合、夜間に行われている。

当教室では大学院生(医療系大学院修士課程・博士課程)を募集しています。いつでも見学・相談できますので下記までご連絡下さい。

〒252-0374 神奈川県相模原市南区北里1-15-1 TEL 042-778-9113
北里大学医学部薬理学教室