北里大学医学部循環器内科学教室
循環器内科学

  2014年10月のトピックス

  
TCT2014を終えて


北里大学循環器内科学 佐藤 伸洋 

私は人前で話をしたり注目されるのが嫌いで、極度の人見知りである。
そういうことで今まで学会等の発表は極力避けてきていたが、こんな自分を変えなければいけないという焦りもあり、周囲の先生方から勧められた発表は喜んで引き受けるようにしていた。
以前、国内だけでなく海外の発表も幾度とされている先生に、なぜそんなに発表できるのですか?と尋ねたことがあるが、「気持ち良くなってくるんだよ」というお言葉をいただいた。いつか私にもそのような感情が芽生えるのかと思っていたが、未だにそのスイッチは見つからないままであり、本年度より沼津へ7年ぶり2度目の出向となった。
また発表とは離れた生活で、ほっとした気持ちとこのままでは駄目だとも感じながら、変わらない変えようとしない毎日を送っていたそんなある日、一通のメールがTCTから届いていた。
「あー、そういえば応募していたな・・・」
試験や応募に落ちなれていた私は、またかと思い、そこに書かれてある英文をつたない読解力で斜め読みしていた。
『ACCEPTED POSTER ABSTRACT』
「ア、アクc・・・!?」
初の海外学会参加で大変なことになってしまったという思いと、ついにこの時が来たかという期待が入り混じっていたが、そもそも海外自体がほとんど初であるため、チケットもホテルの予約の仕方もわからないし、飛行機の乗り方もわからない、不安な気持ちしかなかった。
当然、英語も全く話せないため、一番の壁は英会話であろうことはメールを開いた瞬間から察していたが、しかし、まだ7月。焦るような時間ではない。私は自分でも不思議なくらい冷静にYou Tubeのリトル・チャロを開いた。
リトル・チャロとは、NHKで放送されたほぼ全編英語で制作されたテレビアニメであり、捨て犬だったが少年・翔太に拾われ、育てられた日本の子犬・チャロの物語である。
チャロ 「ショ-タァ-!!」
私 「ショウ-タァ-!!」
チャロ 「グッボ-イ」
私 「グッボ-イ」
私 (完璧)
チャロともに2か月を過ごした私は確実に英会話力の上達を実感し、満を持してダレス行きの飛行機に飛び乗った。
時差にて日本はワシントンDCより13時間進んでいるため、日本の午前中に成田を発ち同日の夕方にポスターを張るという、海外旅行慣れしていない私にとってはとても奇妙な感覚であった。
道中の機内で寝た方がいいのではと素人なりに考えていたが、どのくらい寝た方がいいのか、いつ寝た方がいいのかがわからない。隣に座っている下浜医師の動向を見ながらそれに習ってゆこうかと思っていたが、下浜医師が「半沢直樹」にはまり一睡もしなかったため、私もそれに従った。

いざ学会会場に到着すると、私のつたない表現力ではお伝えしきれないが、その豪華さと華やかさといったらそれはそれは・・・・(中略)・・・・そして、無事ポスターの時間は終了した。その他、ライブを・・・・(割愛)・・・・等々、多くの新しい知識に触れることができた。
    左から筆者、下浜医師
あとは市内観光、以下写真参照。

    左から阿古教授、筆者、下浜医師
一日目でまだ緊張がとり切れていない筆者。ワインが大変おいしかったことが印象的。

   国立航空宇宙博物館にて
飛行機と宇宙開発の歴史について学ぶ。
 リンカーン大統領の前で。
I will prepare and some day my chance will come.
 
   3泊目の夜、ワインとシーフードに舌鼓を打った。
こうして、私の初海外学会は幕を閉じ、また何気ない日常に戻ったのだった。

このつぶやきで私が一番伝えたかったことは、学会の内容や先進的な知識についてではない。
引っ込み思案なところや英会話ができないということだけで、今まで海外学会参加を避けてきた自分が、この一回の参加で変わることができたということである。
あんなに日本を発つ寸前まで不安と後悔に押しつぶされそうになっていた私が、帰国してから女性にもてまくり、お金もたくさん、祖母の病気も治った。
もし仮に、私と同じような境遇の方がいたら、物怖じせずにチャレンジしてみてほしい。

最後に、家から家まで私を引率してくださった下浜医師を始め、支えてくださった皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。
皆様のおかげで無事に乗り切ることができました。

そしてもう一つ伝えたいことは、

チャロじゃダメってこと。






“ゆめリレーin 湘南平塚“24時間マラソン!


北里大学循環器内科学 品川 弥人

 今年も24時間マラソン、“ゆめリレーin 湘南平塚“が9月13,14日に開催され、わが循環器内科からは2チーム、24名が参加してきました。恒例の医局オフィシャルイベントとして公認?されたこの大会。かれこれもう7回目の参加になります。私自身は昨年、留学中で参加できなかったので2年ぶりの参加となりましたが、毎年参加しているメンバーはテントの設営、椅子やテーブルの用意、飲み物や食事の調達などの準備、そして雨などのアクシデント(笑)への対応に関してベテランの域に達しているな!と感じました。
今年は研修医の先生、特に9月に回ってくれていたメンバーが大人数で参加してくれて、事前の練習会からとても大きな盛り上がりをみせていました。仕事後に淵野辺公園で練習、その後の飲み会を数回重ねて本番に望み、結果は過去最高位の26位と37位/149チームでした。順位もさることながら、みんなで練習していた分、思い出に残る大会でしたね。
 さて、大会当日を迎えて大いに気になるところが天気です。そう、ここ2年はひどい大雨に見舞われて、テント内の床上親浸水と小川と化したコースの走行を余儀なくされたわけです。特に昨年は途中中止という残念な結果であったため、今年こそは!と皆期待。いわずとしれた雨男キャプテン飯田君はなんと事前に御払いに足を運び、テント内にはお守りが・・・。朝から気持ちの良い青空が広がり天気予報の降水確率は0%、誰もが今年は大丈夫と思っていたのですが、きました!夕方にはあやしい黒雲がたちこめ、いつもの集中豪雨が。。。天気図をみると、なんと平塚周囲にのみ雨雲が発生しているではないですか!?誰もが降らないと信じていたため雨具の準備がなかった中、飯田キャプテンだけがレインウェア完備。まったくお祓いも自分も信じていない雨男は健在でした(笑)→写真参照。しかし幸い豪雨は数時間で去り、その後はみんなで気持ちよく走ることができました。
 
 1. 夜のテント内。まだまだみんな元気です。
   2. 左から矢崎先生、岸原先生、柿崎先生
 3. 加藤先生と柿崎先生  
   4. 一人だけ雨対策万全の飯田キャプテン

 今年の大会で特に感じたのは研修医の先生達の本気度でした。満身創痍となっても自分の番は手を抜かない、疲れと眠気が襲ってくる夜間にも順位を落としたくない!という本気度は病棟の仕事ぶりでも同じでしたね。参加してくれたみんなは少しでも自分の知識や技術を高めようと夜遅くまで頑張っていていたメンバーです。マラソンの速さはどうでも良いのです。みんなが本気で走るからこそ、それぞれのドラマが生まれ楽しいのがこの大会です。今回の参加メンバーからすでに2人の研修医、白川君、矢崎さんが循環器内科への入局を表明してくれました!そしてこれからも、まだまだ続いてくれるでしょう!こんな仲間と一緒に仕事ができるのは本当にうれしいですね。来年以降も楽しく盛り上がって、打ち上げでは最高のビールを飲みましょう!
   5. 全力疾走でたすきをつなぐ黒ちゃん
 6. 涼しい顔の白川先生。クールな走りです。  
   7. 最後のアンカーの走りを終えて。
 
 8. 最後は快晴!今年も最高の大会でした!







心臓二次予防センター長に就任して


北里大学循環器内科学 野田 千春

 皆さま、こんにちは。野田千春と申します。
 2014年4月より、北里大学東病院心臓二次予防センターのセンター長を拝命いたしましたので、この場をお借りしてご挨拶を申し上げます。
 3月までは主治医を経て2006年より7年間、本院で増田卓先生のもとで急性期の心臓リハビリテーション(心リハ)に携わってまいりました。当時より循環器疾患は再発予防がとても大切であることをひしひしと感じており、特に患者さんの教育について力を注いでまいりました。
 現在の心臓二次予防センターにおいては、維持期心リハも含めた包括的な指導や管理が出来るという点で、これまでの私の経験を生かすことができて非常にやりがいを感じております。
 当センターは皆さまご存じの通り、循環器疾患患者さんのニ次(再発)予防に重点をおいたハートチェックと患者指導を定期的に行う施設で、2002年に開設され今年13年目を迎えました。北里大学病院もしくは東病院循環器内科通院中の患者さんで、心血管病の急性期加療を受けた後、病状が安定しており二次予防が必要である患者さんを登録しております。登録患者数は年々増加し、なんと今年の6月で4500名を超えました。これは一重に、地域の開業医・病院の先生方のおかげです。裏を返せば、これだけ多くの患者さんを普段から診ていただいているということになるのですから。本当に有り難いことで、とても感謝しております。
 さて、二次予防外来に携わり早いもので半年が経ちました。登録患者さんの平均年齢が高く、患者層の高齢化を感じます。「もう10年以上も通っているよ…」と颯爽と外来にいらっしゃる80歳以上の患者さんも多数お見かけします。“元気で長生き、寝たきりにならない、そして年に一度はハートチェックのためにお顔を出して頂く”という、当初からの目標が達せられていることが何より嬉しい限りです。
 当センターのスタッフは非常勤も含めて、医師4名と看護師4名、事務2名がおります。患者数に対して絶対的にマンパワーが不足していますが、各々の持ち場でみな精一杯自分の持てる限りの力を発揮してくれています。石田三和先生は私と共に二次予防外来を担当しており、ローテーターという立場の中村洋範先生は8月~11月の期間、主に二次予防の検査部門を担当しております。ちなみに4月~7月は藤吉和博先生が担当し、11月~3月は藤田鉄平先生の予定です。そして週1回金曜日午後の外来を本院から前川恵美先生がお手伝いに来てくれています。阿古潤哉教授のもと、当センタースタッフ一同、今後も引き続きこれまでと同じ目標を掲げて歩んで行きたいと存じますので何卒よろしくお願い申し上げます。<写真①>
  <写真①>

 先日、当センターにおける大事な行事を2つ無事に終えましたので、こちらもこの機会にご報告させていただきます。
 9月24日に小田急ホテルセンチュリー相模大野で行われましたのが「第9回北里心臓二次予防連携の会」です。これは地域開業医の先生方(循環器領域に限らず)と二次予防センター、そして循環器内科医師との連携の会です。年に1度定期的に行われており、今年は9回目でした。  
 基調講演は、東病院の心リハを率いておられる東條美奈子先生が「FXa阻害薬に期待する心血管病進展予防」についてご講演され、特別講演は、北海道大学大学院医学研究科循環器病態内科学教授の筒井裕之先生が「心不全における病診連携」についてご講演くださいました。東條先生のご講演は基礎実験をもとにした内容で、大学院生を指導されている先生ならではの現在進行中で最新のお話を聞くことが出来ました。そして、筒井先生のご講演はまさに“病診連携”の内容でしたのでこの会にとてもマッチしており、心不全の患者さんが増加している現在、地域の開業医の先生方にとられましても最もホットな話題であったのではないかと思われました。私にとりましても大変勉強になりましたし、今後の地域連携に関してヒントを沢山頂けたように思います。講演会の最後に、私からご挨拶と苦楽を共にしているセンターのスタッフを紹介いたしました。顔が見えてもっともっと近い距離での地域連携を目指したい、そして風通しの良いセンターになるようにしたいという一途な思いからの試みでした。長い時間お時間を頂戴してしまいましたが、「東病院の現状がわかって良かったよ」、「スタッフ紹介は良かったよ」とご参加の先生方からお褒めの言葉を頂き、ホッといたしました。
 講演会終了後には、意見交換会が行われました。地域でご活躍されている諸先輩・緒先生方に普段はご挨拶さえも出来ませんが、この時ばかりはゆっくりお話することができ、色々なアドバイスも頂戴することもできて、とても有意義で楽しいひと時でした。来年は10回目(10周年)となる節目の会となりますので、何か特別な企画を検討いたします。そして次回もとても楽しみにしております。<写真②③④>
 <写真②>  
    <写真③>
  <写真④>  

 もうひとつは、患者さんの会「北里ゆうゆうクラブ」のご報告です。ちょうど台風18号が接近している最中、10月4日13時30分から北里大学キャンパス内のL1号館で行われました。こちらも年に一度の開催で、今年で13回目となりました。毎年非常に本会を楽しみに待っていらっしゃる患者さんも多く、遠方からもご家族に付き添われて大勢お越しくださいました。116名の患者さんとそのご家族が参加され、さらに慢性心不全認定看護師教育課程の生徒が30名参加されました。そして、当科の前教授で北里大学名誉教授の和泉徹先生もお越しくださいました。
 毎年企画から事前の手配、司会・運営を当センター及び心リハスタッフで行っており、今年のテーマは「再発を予防するには」でした。当日は本院の看護師も各部署からお手伝いにきてくれました。第1部は、阿古教授に「冠動脈疾患治療の限界~再発予防の重要性~」について1時間ご講演を頂きました。内容は、ステントのお話から始まって虚血性心疾患について、そして再発予防には何が大事であるかについて、時には小休止、笑い話もあって盛り沢山でしたが、難しい内容もわかりやすく噛み砕いてご説明されました。参加された方々は熱心にノートにメモを取りながら聞いておられました。「ステントを入れたからといって安心は出来ない」、「生活習慣の是正が大事」というメッセージが患者さんやご家族にしっかり伝わったように思います。まさに私達スタッフが日常診療の中で患者さんに口酸っぱく申し上げているところであり、教授から直接お話いただくと、より説得力があって、あらためて参加者の心に響いたのではないかと思います。実際、会終了後のアンケートでも大好評でした。
 休憩をはさんだ後、第2部開始の前に飛び入り企画がありました。理学療法士で心リハを担当している忽那俊樹さんがストレッチ体操を披露され、スタッフも含めた総勢150名が一同に声を揃えてストレッチ体操をしたのです。もちろん、阿古教授はニコニコ顔で一番前で堂々と、和泉先生も笑顔で張り切ってストレッチをなさっていました。1時間の講義を真剣に熱心に聞かれた後でしたし、凝り固まった肩や背中の筋肉が上手くほぐれて、とても良い企画であったと思います。総勢150名のストレッチ…あの光景はなかなかのもので、今思えば写真に残して是非とも皆さまにお見せしたかったのですが、残せなかったのが非常に残念です…。
 会が一段と和やかになった後、第2部が始まりました。「良いことずくめの運動療法~知られざる運動の効果~」について私からお話させていただきました。阿古教授や和泉先生の前でしたので少々緊張しましたが、1時間はあっという間に過ぎました。第2部も参加された皆さんは熱心に聞いてくださいました。運動と言うと少し敷居が高くなって身構えてしまいがちですが「日常生活の中で、たとえ家の中でも、こま切れでも良いので取り入れる、取り入れるよう意識する」というメッセージをお伝えしました。そして「運動するなら…いま(今・居間)でしょっ?!」とテレビで話題のある方の真似をしましたら、どっと笑いがおこりました。“今”現在という意味と、“居間”をかけてみたのです…皆さまはすぐにおわかりでしたか?今回の講演を聞かれて、患者さんご自身の日常生活の見直しに少しでも繋がれば、本当に嬉しく思います。
 次回開催の日時が2015年10月3日(土)に決まったことをご報告して会はお開きとなりました。幸い救急の事例もなく無事に会が終わり、スタッフ一同胸を撫で下ろしました。次回のテーマ・内容は現在検討中で、より多くの患者さんやご家族にご参加頂けるような会にしていきたいと考えております。<写真⑤⑥>
   <写真⑤>
   
 <写真⑥> 

 先週の土曜日、早速でしたが夕方から反省会を開きました。実はこの半年バタバタしていて、センターとしての親睦会を一度も開けていない状況でしたので、遅ればせながらの親睦会も兼ねました。お食事もお酒も美味しく頂きましたし、お子さんも参加されて賑やかで楽しい会となりました。2つの大きな行事を終えて、スタッフ内での結束はますます強くなっていると自負しております。<写真⑦>
  <写真⑦>

 今後当センターが越えていかねばならない山は、沢山あります。来年1月には、核医学の機種のリニューアル工事と再稼働があります。また本院から健康科学センター人間ドック部門が移転してきますので、そちらとの連携をどうするかを検討しなければなりませんし、2月以降には冠動脈CTの導入が決まっていますので、その運用も新たに決めなければなりません。5月に新東病院がオープンするのに先立って院内のリフォームが行われ、二次予防外来は従来の2階から1階へと移動します。一方私の胸の内には、地域連携に関する新たな構想がどんどん湧いてきていますので、近い将来には1つでも是非とも実現できるようにしていきたいのですが、その前にデータを全国に海外に発信していかねばなりません。毎日の外来診療に院内の会議への出席(9つほどエントリーされています…)、そして医学部の学生教育に関わる仕事が常にあり、限られた時間でこなしていくために、もっともっとパワフルでアクティブな人間になりたいと切に願う日々です…。
 センター長は責任重大なお役目であり、これまで問題も多々ありましたので、教授よりご指名を受けた当初は私のようなものが果たして務まるのか、正直どうなることかと思っておりました。しかしこの半年間、阿古教授にご相談させて頂きお知恵を頂きながら、何とか1つずつですが問題は良い方向へと解決されております。おかげさまで素晴らしいスタッフに恵まれて、さらに東病院副院長の田辺聡先生や福田倫也先生両先生にも強力で心強いバックアップを頂き、仕事もとてもしやすい環境となっています。地域の開業医の先生方をはじめ、大勢の方に支えられ助けられて何とかお役目を果たせて(いると信じたいところです…)、本当に幸せです。今後も当センターならではの最強なチーム医療と地域連携の実践を目指して邁進していく所存です。
 最後になりましたが、皆さま、心臓二次予防センター運営に関しまして、いつもお心のこもった応援と惜しみないご協力を頂き本当にありがとうございます。とても感謝しております。小人数でマンパワー不足の弱小チームですが、精一杯頑張っていきますのでどうぞ引き続き温かい目で見守ってください。よろしくお願い申し上げます。









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