北里大学医学部循環器内科学教室
循環器内科学循環器内科学とは
 循環器内科学では、虚血性心疾患、心膜心筋疾患、弁膜症、不整脈、大動脈・末梢血管疾患、肺梗塞、高血圧、先天性心疾患、脂質代謝異常など、多彩でかつ全身に影響がおよぶ疾患を診ています。また、急性心筋梗塞、急性大動脈解離、肺血栓塞栓症、急性心不全、致死的不整脈など緊急性の高い救急疾患、増加傾向にある慢性心不全や不整脈疾患、生活習慣病を基礎にする動脈硬化性疾患の治療から予防にいたるまで、以前とは比較にならないほど多岐にわたる診断法や治療法が開発・提唱され、めざましい進歩を遂げています。

 循環器系疾患は、病死の主たる原因疾患であるばかりでなく、その有病率も非常に高く、循環器系疾患に対する治療や予防は、医療費の観点からも、わが国の国民生活において重要な課題となっています。現在の急速な高齢化と食生活をはじめとした生活環境の欧米化は、わが国の疾病構造の変化に大きく影響しています。循環器領域においても、動脈硬化性疾患が増加の一途をたどり、様々な合併症を引き起こすようになっています。また、今後、益々大きな問題となることが予想される「高齢化社会にあわせた治療法の構築」が求められています。特に疾病に対する治療は、単に生命予後を延長するだけではなく、如何に生活の質(QOL)を保ち、如何に人間らしい社会生活を送ることができるかという事が、今まで以上に重要な問題となってきています。寝たきりなどの身体活動を制限する原因となる脳血管障害、心不全、虚血性心疾患など、さらにはそれらの発症基盤となる高血圧、高脂血症などに対する治療ならびに予防は、今日、非常に重要な分野となっています。循環器内科学はそれらの問題の解決に向けて、日々進んで行かなくてはなりません。

学生教育

 徹底したベッドサイド教育を通じて、医師や研究者に必須の臨床医学的課題を自主的に学ぶことができます。循環器疾患の生理学、生化学、代謝学、形態学的理解なくしては有効な診断も治療もあり得ないとの考えから、基礎から臨床にわたる広範な病態に対する分析力や洞察力を養えるよう最新の配慮をしています。従って、ベッドサイド教育を終了すると、医師国家試験で要求される知識が自然と身に付きます。また、医学的好奇心が旺盛な学生には、高次元の課題を設定して学生論文としてまとめる指導体制をととのえています。
 ベッドサイド教育の現場では、研修医と同様に、診断や治療のプロセスに参加してもらい、すべての過程を同じレベルで体得します。

 この臨床実習は専任スタッフにより運営されており、将来同僚となる若い医師の協力により常時新鮮な医学情報がもたらされます。習得した所見や経験を自らまとめ発表することにより、より確かな知識として醸成されています。21世紀を担う学生にとって、他では得られない貴重な施設です。

教育スタッフと研究テーマ

 循環器内科学教室の特徴は、和泉教授を筆頭に、常に新鮮で、学術的に、教育・臨床・研究に取り組んでいることです。以下に主なスタッフの研究テーマを掲げます。

和泉 徹 自己免予防疫性心筋炎と心筋症、慢性心不全の追加療法、心臓突然死の予防医学.
増田 卓 心臓リハビリテーション、循環生理.
庭野  慎一 致死的不整脈の発生メカニズムとその予防法.
青山 直善 刺激伝道系、心筋炎、動脈硬化.
猪又 孝元 心不全に関する基礎および臨床.循環器疾患における免疫応答と介入法の確立.
町田 陽二 心不全、予防医学.

 和泉教授の開発した自己免疫性心筋炎の動物モデルを用いた免疫学的・分子生物学的研究は若い研究者を中心に大きく発展し、各種病態時における心筋免疫応答として注目されています。心筋不全や致死的不整脈を念頭に確立されたユニークなカルシウム過負荷モデルはミトコンドリアレベルでの治療法を可能とし、今後の発展が期待されています。また、主要な臨床研究テーマである慢性心不全と心臓突然死に関してはデータが集積され、この国の若・壮年患者の予防医学に新たな福音をもたらすでしょう。

特色

 当教室は基本方針として循環器内科学領域のみならず医学一般を広く習得し、その基盤の上に循環器内科学専門医として活躍できるよう配慮されています。
 "よい臨床医はよい医学研究ができる" との哲学から、医学研究にも大きなエネルギーを割いています。従って、研修終了時には、循環器専門医だけでなく、内科専門医や医学博士も取得できるよう教育しています。当教室の年間症例数 1,100名は経験数や難易度でも他を抜きん出ており、優秀な人材を医療界や医学会に輩出する原動力になっています。

 即ち、真の臨床家を目指す人にとっても、また臨床研究を志す人にとっても、恵まれた豊かなフィールドであると明言できます。
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